まんがタイムきららMAX 7月号

 「ドキドキ☆ビジュアル」を「D☆V」と略すのはどうかなぁと思う今日この頃。
 前号を買って全然面白くなかったのに、こうして新号を買ってしまうのは、「そりゃ当然っ買うだろうっっ!」といったところではありますガッ(エヘヘ〜)。こうしてしみじみ読んでみると、意外と楽しんでいたりする自分を発見しました。
 「ワンダフルデイズ」(荒井チェリー)「看板娘はさしおさえ」(鈴城芹)は前号からひそかに楽しみにしていた作品だけれど、それ以外でも「LR少女探偵団」(濱元隆輔)とか「ひより日和」(高籐アユミ)、「兄妹はじめました!」(愁☆一樹)や例の「スズナリ!」(石見翔子)もなんかいいなぁと思えるようになっていました。
 ただまぁ、雑誌の傾向的にエロさ多めですかね、きらら本誌とかキャラットと比べると。僕は別にマンガにエロさは求めちゃいないけれども。「ちょっぴりエッチで軽く笑えてなんか雰囲気の良い」、誌としてそんな路線を目指しているのかもしれません。よくわかりませんけれどね。
 萌え4コマって言うんでしたっけ、この手のマンガって。どうしてか、ただでさえマンガを読まない僕が萌え4コマ雑誌を買うようになったのかなぁと考えてみると、なんというか、そこが安心するんですよね、そこが落ち着くんですよ。
 設定的に物語の粗筋をあらかじめ織り込んでいて、その確固としたお手軽な世界観にぶらさがっているゆるやかな日常を、こう、いろいろな角度から意表をついた力加減でつつき回している、いわゆる「日常を弄んでいる」和やかで軽妙なスタイルが、やけに馴染むんですよね。心にしみるんですよ。何度も読み返して世界そのものに浸ることを味わっているのです。
 ストーリーもののマンガって、そういった意味で読んでて疲れません?物語ってたいてい、主人公の日常を突き崩していくことから始まるじゃないですか。物語的なスリルさと表裏一体の落ち着かなさ。もちろん、そういう"破壊"があるからこそ新しい日常、例えば以前より幸福な日常が構築されていくのかもしれませんが。
 とりあえず、ドキ☆ビシュであるところのぬるま湯の世界と萌えが、リアルに怖気づいているクズ野郎の僕にはお似合いだぜ、とかそういうことが言いたいわけではありませんよ?
 それはどこか、僕の音楽に対する嗜好と共通しているのかもしれません。というか音楽を聴くこととマンガを読むこととを混同しているのかもしれません。音楽に癒しを求めるか刺激を求めるか、僕は前者ですから。マンガにも癒しを求めてしまう。物語としてではなく、世界そのものに対して、全方位で受け入れてくれることをぼんやりと望む"甘ったれ主義"。それが癒しの本質だとは、信じたくないけれども。
 と。そんなことよりこの際問題なのは、どうしても僕には姫百合の風情が理解できないということです。そうゆうのが流行っているのだとしたら、僕にはちょいと寂しい時代になったものだなあ、としばし歎息、する。