忘れているものと思い出すもの

 最近、"何か忘れている気がするんだけどそれが何かわからない"んです。唐突に、机の下からずっと返していなかったTSUTAYAで借りたCDと袋が出てきたりする驚愕のイメージがよく浮かびます。
 どこか昔流行ったギャルゲーの主人公のような心象風景っぽいですが。特定のヒロインもいない僕にいったいどうしろと…。
 それと関連して、何か味わいたい味が思い浮かぶんだけど、それはどの料理を食べる事で味わえるのかが分からなくて、悩んでいるうちにその味を忘れてしまうという事がよくあります。
 唾液をもてあそぶくらいしかすることがない、手持ち無沙汰な舌の感覚器が、暇つぶしで味をイメージ化して脳に伝えているのでしょうか。
 けれど舌が、その味を出す料理や素材を覚えているわけはなく、記憶や知識と結びつかない純然とした感覚だけだから、こうも僕の脳を混乱させるのでしょうか。
 もしかしたら、食事に対する興味を失せかけている僕に対する舌からの警告なのかもしれませんね。「もっといろいろ食べてこの味を探り出せ。本当の味を"俺"に味わせろ!」という…。
 そんな注文付けるなら、まず先立つモンよこせよと!焼肉食わせろと!うおーっっ