聖少女領域

ジャケットを見て「うわあ、片倉さん太ったねえ」と思ってしまったのはここだけの秘密。
神秘現象的な幻惑世界についと追いやられた僕らは、混沌としたコード・意表をついたメロディ展開に緊迫し、焚きつけられ、うかつにも生じてしまった感覚の隙間に膨潤な官能的救済を注ぎ込まれていく、ALI PROJECT的音楽性いわゆる"宗教"は健在であるなと思ったわけです。
A/A'及びBメロあたりはいかにもアリプロらしい艶やかでメランコリーな甘美旋律に、惚れ惚れと、しかうして手に負えない熱情を狂気すれすれの前衛的圧覚で迫り遣るサビは、まさに"とんでもない"の一言で。他者と自らを傷つけて止まないALI PROJECTという鋭利な美学は、俗っぽく言えば、僕を虜にして止まないということと同義であるのです。