はてな撤収

 強いて言えば、はてなスターが気に食わなかったのかもしれない。僕の意思によらないで、勝手に自分のサイトがいじられていたということが、あまり嬉しくなかったようだ。
 例えば「今日から眼をひとつ増やしてみました。そのほうが楽しいから」と言われても、僕は僕自身の顔面を生理的に受け入れられないだろう。僕が僕の意思で、手術をして眼を増設したとすれば、話は別だけれど。
 実装された日自分のはてなを開いたとき、瞬間的に、「はてなはもう辞めよう」と思った。日常的に重いし、よくメンテを行っているうえに、そうやって実装されていく機能が目指すところの、他者やサイトとの交流・相互作用を僕はそもそも望んでいないのだ。そういう意味で、思えば3年弱、自分でもよく続いたと思う。
 自分の書いたテキストは、1ヶ月も経てば恥かしくて居ても立ってもいられない、1年も経てばもはや苦痛以外のなにものでもないからに、はてなを撤退すると決めた時点で全てのテキストを削除してしまいたい誘惑に駆られたのだけれど。
 以前どこかで、「一たびネット上に公開されたテキストは、第三者(サイト)にハイパーリンクを張られる可能性を完全に否定できない以上、たとえ本人の意思であっても、それを削除することは、第三者表現の自由を侵害するおそれがあるから、みだりに行ってはならない」というような意図の主張を読み、頷ける部分があったことを思い出したので、削除するのだけは辞めておこうと思ったわけだ。
 その程度の我慢はすべきだ。そして、もう敬語や丁寧語に縛られるのも御免被る。そもそもどうしてはてなでは「です・ます」調で書いていたんだろう。今となってはよく覚えてないや。