そらうた

 「ダ・カーポ プラスコミュニケーション」の天枷美春シナリオに幻滅したのが先日、これを機に同時購入していた「そらうた」をインストールしてプレイ開始。流れるまま夕凪澪シナリオをクリアしてみて、思いました。

 「ダ・カーポ プラスコミュニケーション」のほうがまだマシでした!

 なんですかこの大脳新皮質が足りてなくて大脳辺縁系充実しまくりシナリオは。クリアしてみて印象に残ってるのが、濡れ場の時に主人公が澪ちゃんに喋らせた淫語しかないというのは…。幽霊と喋れるだけではなく触ることができるのはもちろん幽霊とえちするためだ!とか、教室でえちするためにお話を考えました!(ちょっとすごく無理あるけど)とか、バストの半分は乳房でできてます!というような数値に合わぬ"でっぱり"が強調されすぎなキャラデザとか。「『好き』という気持ちがわからない」分『えろい』という気持ちはわかりまくりなのか濡れ場で豹変わんだらーな主人公含め、もうね、アホなエロすぎ。コメディじゃないから笑えなくてよっぽど始末悪いわ。エピローグも頭足りてないしなあ…。

ダ・カーポ プラスコミュニケーション」が"くだらないエロゲー"ならば、「そらうた」は"ダメなエロゲー"、僕のエロゲーを見る眼は曇りまくりというかむしろ失明してましたよ!まぁ一応「そらうた」は、濡れ場スキップしつつコンプリートしたほうがいいかなあとは思うけど(霊子さんの謎とか気になるし)、時間の無駄に終わりそうな予感。

 くだらなくても、ダメでも、コンシューマ系の全年齢対象ギャルゲーはまだ救いがある、というか楽しめる部分はあるんだけど、自分的に。エロゲーは、くだらないのはまだしも、ダメなヤツはほんとに救いようがないんだなあ、そんなようなことを考えました。紙一重なんだろうけどね、描いているモノが人間にとってあまりに生々しい部分なだけに、ちょっとでも自分の感性に合わないと、ものすごい嫌悪感が湧き上がってくるというか。「そらうた」もパッケージ的にはよく出来てるんですよ。豪華ブックレットとか、キャラデザや背景は丁寧でハイクォリティだし、声優の演技も問題なく、誤字はほとんどない。純粋にエロシーンだけ見ると、短いシナリオと比較してかなり充実した質と量を誇っているし。

 だけどそういうゲームとしてのパッケージ部分や、エロゲーとしての"機能的"部分がいくら優れていても、僕はそういうのを求めているわけじゃないからねえ。むしろだからこそ、恋愛部分のシナリオとSEXシーンのバランスのかたよりが嫌悪感の対象になったりするのかしら。"お手軽で高性能なエロゲー"、良い意味でも悪い意味でもなく、つまり客観的にいえばまさしくそんな評価が相応しいのだろう。

 とにもかくにも、コンプしてないから断言はできないし、敢えて断言できる権利を獲得しようとも思わないけれども、自分に対してこれだけは言いたい。

 「自分の趣味に合うギャルゲーをおやりなさい」

 ま。自分の趣味(というか感性)に合うギャルゲーだけをプレイすることができれば、ギャルゲーマーは苦労しないんだけどね。