Virkato Wakhmaninov ピアノ協奏曲第1番"蠍火"


 「beatmaniaIIDX11-IIDX RED-ORIGINAL SOUNDTRACK」収録。

 こいつぁあすげえっ!!
 しろさんの日記の上端に曲名と、「狂ったようなピアノは逆に心地よく」というコメントがちっちゃく書いてあって、それがなぜか妙に印象に残ってしまって、googleで検索していろいろwebでの紹介コメントを漁ったら益々興味の火に油を注いでしまい、ビートマニアの゛(濁点)も知らない僕なのですが、思いきって聴いてみました。でも今となっては、僕の無鉄砲な好奇心万歳。
 それは絶叫する苛烈で敬虔な叙情性、目の前の社会や現実みたいなうっとうしいコトを大量破壊兵器でめちゃくちゃにした後の僕の手のひらにひとしずくの愛。あるいは強迫観念的慕情、圧倒的なまでに迸る激情と思想性。ああ、僕はこういうピアノ協奏曲が聴きたかったんだよ!!と絶叫します、いや絶叫させてください。
 古典的な(ラフマニノフ等)ピアノ協奏曲の、「自分の感情を美しくポエミーに表現しよう」という志向が、なんとなく甘美過ぎる風になっちゃうんじゃないかなぁと思っていた僕としては、めらめらと凛然とした直情的な炎のゆらめき、激しく燃ゆるときもあれば穏やかにくすぶるときもあり、しかし着実に残酷に物質を炭化している、まさに"実在する現象が発生させるロマンティシズム"を、僕が無意識に渇望していたそれを、偶然にそして運命的に出会ったこの曲に、もう怒涛のように感じざるを得ないわけです。
 どういうことなのよ、これは。