吉野家豚丼を食べていたときのこと。僕の隣ですき鍋定食を食べていたおじさんが、唐突に、
「兄ちゃん、お新香食べない? 食べ切れなくてさぁ」
こう言ってきました。僕は条件反射的に断ってしまいましたが、これって案外衝撃の事件だったのかもしれません。だって、吉野家って、いつ喧嘩が始まってもおかしくない、刺すか刺されるかの雰囲気だと言われているじゃないですか。もしかしてそのお新香には毒がっ!?
何はともあれ、吉野家はともかく、街をすれ違う人は敵だと無意識のうちに思い込んでいたけれど、それは厳密には間違いで、"話数が進めば味方になってくれそうな敵性キャラ"、少なくとも下町の人情は吉野家にも平等に吹き込んでくるんだなあ。

帽子のつま先に洗濯ばさみを付けるのが今の最先端なんですか? 電車の中でそんなファッションのお兄ちゃんを見かけまして。この洗濯ばさみはきっとアレですね、ホームの階段を上っているときに、直前を上っている女子高生の短すぎるスカートの裾を、ぽちっと挟むためのものですよね。風とか吹き上がりで捲れてしまっては大変だろうという、紳士の心遣い。
これは一度試してみたい。つ、捕まらないよね?

電車の座席を2つ占領して寝転がってるおやじ。軽くゲロってるので嫌だなぁと思いながら端席に座っていたら(空いてるからって座らなければよかった)、降車駅に着いたようで、フラフラと立ち上がり、おぼつかない足取りで歩き出したのもつかの間、まるで約束はきっちり守る信義の人であるかのように、倒れ掛かりやがるじゃないですか。僕に。僕のおろしたてのスーツにっ!
「うわぁあっ!」
とっさにり振り払ってしまう僕。何事もなかったかのようにドアを降りていくおやじ。なんて僕は器量の小さい人間なんだろう。ダイエーの売り尽くしセールで7000円で買ったスーツのくせに。「大丈夫ですか」の一言も出ないのかよ、と…。

半ドンついでに秋葉原に寄って、路上メイドさんをチラシを貰いつつウォッチしていたら(なんつーアホっぷりだろう…)、今日のメイド業界では「ハウスメイドサービス」なんてものまであるんですね。
http://www.maid-house-moe.net/
Aコース 1時間/1人 13000円 お客宅に出張して部屋の片付けや掃除、お話したり一緒に食事したり(料理を作るのは別料金)テレビを見たり。ただしエロは一切なし。これってどうなのかなあ。
写真1枚500円に、耳かき3000円。膝枕してくれるとしても、うーん、割に合うとか合わないとかいうよりも、そんなことまでビジネスにするのかよ!的な商魂が凄まじいですねえ。無条件の萌えを三次元で得るには先立つものが必要ということか。貧乏人はどこ行っても寒いんだなぁ。
「当サービスはアダルトな行為は一切ございません。」
とはいえ、エロ本を片付けてもらったり、エロゲーを一緒にプレイしてもらったり、直接手を出さない羞恥系コミュニケーションを求めるのもダメなのかな。頬を赤らめながらエロ本を整理してくれたり、ご主人様の着替えを覗いて「きゃぁっ!」と顔を手で押さえたり、そうゆうサービスがあるなら僕は金を払ってでもお願いするかもしれない…。

なんだかみじめな気分になってきたので、ヤマギワソフトで中古CDを買って(Key Sounds Label の「Re-feel」とショパンの練習曲集/アシュケナージ盤)そそくさは撤収しました。アシュケナージショパンはどうにも素っ気なくてイマイチだなぁ。もっとベタベタするくらい甘いのが好みだけに、安かったから文句は言えないけどね。