銀盤カレイドスコープ〈vol.1〉ショート・プログラム:Road to dream

これも図書館に1巻だけ置いてあったので読んでみる。うん、これはやはりアニメより小説版のほうが断然面白いですねえ。タズサの一人称視点が、まるで氷上を軽快に滑るかのようで読みやすく、不必要に出しゃばることなく描写自体が彼女のスタイルのようにスマート、なにげない感慨におとめちっくなイマジネーションをかきたてられ、彼女のツンツンっぷりも含めて絶妙にあいらしい。地の文が本当に生き生きしていてるんですね。
ただ、続きが気になって書店で立ち読みしてみたら、原作もアニメ通り2巻でピートが消えてしまうようで。最終巻もなんだかタズサの恋とか関係なさそうだし、興味を削がれてしまったのでもう読まなくていいかなと。読めばきっと絶対面白いんだろうけれどね。好みの問題ですか。どうでもいい面白さは、どんなに面白くてもやはり、どうでもいいものです。僕はそうやっていろいろな価値を目前で棄て去ってきたわけですが。