「明日の記憶」

小説「明日の記憶」(asin:4334924468)を読んでいたら(「Noel」音楽CD、岩男潤子さんのボーカルCDと化しているアレasin:B00005FXSH)、γ-GTPが3桁に乗せてる人がぞろぞろいるという表現が出てきて、「え? 3桁とか普通だよね、俺200台に乗せてるんだけど……」と思ってしまう僕は、普通に、肝硬変……。
僕はこういうお話が好きなんでしょうねえ。ノンフィクションでは「記憶が消えていく」も読んだし(http://d.hatena.ne.jp/tsukimori/20051024/p2)。記憶がなくなる、自分が自分でないまるで怪物に変わっていくという感慨は、傍から見ている分にはありきたりのファンタジーですからね。ありふれているといってもいい。そういう都合のよいありがちさと、リアルに滲出することの救いのない恐ろしさが、その格差がことさら心に迫るのかもしれません。
映画も今度借りて見てみよう。渡辺謙の演技が、そのすばらしさがもう見る前から想像がついてしまって涙が出てきます。