0-01-09から1日間の記事一覧

この"プロローグ"を受け継いで始まるべき本編は、僕らの手に委ねられる

主人公の気持ちとプレイヤーの気持ちは、感情的な温かさと冷たさという意味で対称化し、それは互いに損い合うのではなくむしろ互いを高め合い、深め合っている。主人公と同一であり、かつ全く別の存在としてプレイヤーを位置づけることの可能なゲームという…

テーマを普遍化するために用いられる冷酷な非ゲーム性

この作品が機能的な意味においてもゲームであるのならば、作品で描かれているシーンはプロローグとして位置づけるはずではないだろうか。ヒロインの希望をその胸に受け継いだ主人公が、人類解放と地球再生のために立ち上がる、壮大で苛烈な大河ゲームが完成…

ゲームであってゲームでない アンビバレンツなゲーム性が目指すもの

この作品は"ゲームではない"。そもそもゲームとは何なのか、ここでゲームの本質について論ずるのはほとんど不毛なので辞めるけれど、簡単に表現してしまうと、ゲームとは、プレイヤーが、ゲーム側の用意したデバイスを任意に駆使することによって、物語及び…

ちいさく、みじかく、ささやかなゆめの物語

この作品は、小さいスケールのなかで非常に完成された、短いストーリーのなかで非常に感動的な、ささやかな訴求性のなかで非常に鮮烈な、美しくも悲劇的な叙情SF物語である。 退廃し滅亡を目前にした近未来世界を舞台に、冗長になりがちな世界観説明的テキス…

planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜

■プラットフォーム-Windows■制作-Key■発売日-2004/12/06(Yahoo!BBユーザーのみ2004/11/29先行販売)■攻略参考-あるわけない■クリア進度-コンプリート■最終更新日-2005/01/04■ネタバレ指数-80%

科学者と幸せの星

ある国に、天才的な科学者がいました。 彼は、誰も思いつかないような素晴らしい発想を、息を吸うたび思いつき、誰も取り組まないような素晴らしい発明を、食事をするたび成功させ、誰も作れないような素晴らしい装置を、眠りから覚めるたび完成させていきま…